白く塩をふいた紅シャケ、塩辛い塩サバ、イカの塩辛、天日干しでシワシワの梅干しなど、昔は当たり前だった塩辛い食べ物を時々むしょうに食べたくなります。
ところが、近ごろは減塩食が定着し、そういうものを食べると高血圧や脳卒中になると言われているのでなかなか手が出ません。でもなぁ…高血圧の原因は様々なのに…とりあえず塩分を減らせばいいという考え方に疑問を持っていたところ、一冊の本が目にとまりました。「減塩」によってむしろ病気が増えるというのです。いささか過激なタイトルですが、読んでみると「だよね!」と納得。「極端な減塩は良くない!」と考えるようになりました。ただし、腎臓や心臓に病気がないことが大前提です。それをふまえて読んでいただけると喜びます。
本のタイトル:「減塩」が病気をつくる!(石原結實 著)
著者の石原結實(いしはらゆうみ)医学博士は1948年長崎市生まれ。10年以上前から続く「生姜ブーム」の火付け役です。患者さんの体質評価に東洋医学の陰陽論を取り入れ、「陰性体質」には陽性の食べ物を、「陽性体質」には陰性の食べ物を積極的に摂るよう勧められます。
以下、本から抜粋して紹介させていただきます。
<あなたの体質は陽性?それとも陰性?>
次の質問に対する答えがA=1点、B=0点、C=-1点として、合計点で判定します。
(原文から表現を一部改変)
①身長 A:中程度~低い B:中程度 C:長身
②肉付き A:固太り B:ふつう C:柔らかい
③姿勢 A:背筋がまっすぐ B:ふつう C:猫背
④顔つき A:丸顔 B:どちらともいえない C:面長
⑤髪の毛の量 A:薄い B:年齢相応 C:多い(年をとって白髪)
⑥首 A:太くて短い B:ふつう C:細くて長い
⑦目 A:一重瞼で細い B:二重瞼で細い、一重瞼で大きい C:二重瞼で大きい
⑧肌の色 A:赤~褐色 B:どちらともいえない C:白~青白い
⑨声 A:太くて張りがある B:ふつう C:小さい、かすれる
⑩話し方 A:早い、攻撃的 B:ふつう C:ゆっくりで穏やか
⑪行動 A:早くて力強い B:どちらともいえない C:ゆっくりとして弱々しい
⑫性格 A:積極的、自信満々、楽天的、明るい B:どちらともいえない C:消極的、暗い、悲観的
⑬体温 A:高め B:36.5℃前後 C:低め
⑭脈拍 A:強い B:中程度 C:弱い
⑮血圧 A:高め B:正常範囲内 C:低め
⑯食欲 A:大いにある B:ふつう C:あまりない
⑰大便 A:太くて硬い B:ふつう C:軟便が細い、便秘気味
⑱尿の色 A:濃い B:黄色 C:透明に近い
⑲1日の尿の回数 A:5~6回 B:7回前後 C:8回以上、または4回以下
合計点が11点以上は強い陽性体質、4~10点は陽性体質、3~-3点は中間(ちょうど良い)、-4~-10点は陰性体質、-11点以下は強い陰性体質
陽性の食べ物vs陰性の食べ物
・漢方医学では「赤、黒、橙」などを陽、「青、白、緑」などを陰とします。
・外観が「赤、黒、橙」の暖色で塩を多く含む食べ物は“陽性の食べ物”で、体を温める作用があります。陰性体質の人はもちろんのこと、夏でもクーラーの効いた部屋で一日中座っている人、寒い冬には陽性の食べ物が適していて、塩辛い肴で燗酒を飲んだり、醤油味のスキヤキを美味く感じるものです。
・「青、白、緑」でカリウムを多く含む食べ物は“陰性の食べ物”で、体を冷やす作用があります。陽性体質の人はもちろんのこと、運動をして体が熱い時や夏は、生野菜(サラダ)や南方系のフルーツ、酢の物でビールを飲むなどが適しています。
つづく